Snowflakeの最新レポートで、2023年に1日平均90のAIアプリが構築されたことが明らかに

AI開発に最も選ばれているプログラミング言語はPythonで、
非構造化データの処理は過去1年間で123%増加

2024年5月14日 – データクラウドを提供するSnowflake合同会社(所在地:東京都中央区、社長執行役員:東條 英俊)は、9,000社を超えるSnowflakeのお客様の使用データに基づく最新レポート「Data Trends 2024」(日本語版)を発表しました。レポートによると、チャットボットの作成に大規模言語モデル(LLM)が使用される頻度が高まっています。生成AIが業界に革命を起こしている中、チャットボットは利用可能なLLMアプリ総数の約18%から、2023年5月時点で46%を占めるまでに成長しました。この割合は上昇の一途をたどっています。さらに、Streamlitの開発者コミュニティを調査した結果、回答者の約65%がLLMプロジェクトが労働の改善を目的にしていると答えており、労働力の生産性、効率、インサイトを向上させるために生成AIを活用することの重要度が高まっていることが示されています。

Data Trends 2024」は、グローバル企業のビジネスリーダーやテクノロジーリーダーがAIなどのリソースを活用してデータ基盤を構築し、将来の事業運営を変革する方法に焦点を当てています。最新データによると、テキストベースの入力によるLLMアプリケーション(2023年:82%、2024年: 54%)から、反復的なテキスト入力を行うチャットボットへの移行が見られ、自然な会話を可能にする機能が提供されています。

Snowflakeのプリンシパル・データ・ストラテジストであるJennifer Belissent(ジェニファー・ベリッセント)は次のように述べています。「会話アプリが増えているのは、そもそも人間は対話するようにプログラムされているからです。今では、アプリケーションと会話形式でやり取りすることが一段と簡単になりました。会話型LLMアプリケーションの構築と導入が容易になるにつれて、この傾向は続くことが予想されます。特に基盤となるデータが適切に管理され、保護されていることへの理解が進むからです。そのような安心感があるからこそ、これらの新たなインタラクティブで非常に汎用性の高いチャットボットは、ビジネスニーズとユーザーの期待の両方に応えることができるのです」

9か月で33,000以上のLLMアプリケーションが登場 

このレポートでは、SnowflakeのStreamlit開発者コミュニティに属する20,076名の開発者が、過去9か月間に33,143以上のLLMアプリを開発したことも明らかにしています。AIプロジェクトの開発に関しては、使いやすさ、開発者の活発なコミュニティ、ライブラリとフレームワークの膨大なエコシステムにより、Pythonが最適なプログラミング言語として選ばれています。開発者が迅速かつコスト効率よくアプリを構築できるSnowparkでは、Pythonの使用率がJavaやScalaを大幅に上回っており、Pythonは過去1年間で571%、Scalaは387%、Javaは131%の増加となっています。開発者はPythonを使用することで、より早く作業できるようになり、プロトタイピングと試行を加速することができます。その結果、開発者チームは最先端のAIプロジェクトに初めて取り組む際にも、総合的な学習の成果を活かせるようになります。

アプリケーション開発が行われる場所に関しては、データも管理されているプラットフォーム上で直接LLMアプリケーションをプログラミングするのがトレンドになっています。これは、2023年7月から2024年1月の間に、Snowflakeのプラットフォーム上で直接アプリを開発できるSnowflake Native Appsが311%増加したことでも明らかです。単一のデータプラットフォーム上でアプリケーションを開発することで、サードパーティのテクノロジーにデータコピーをエクスポートする必要がなくなり、アプリケーションの開発と導入が迅速化され、同時に運用保守コストも削減されます。 

企業におけるデータガバナンスの重要性の高まり

企業は、AIを導入することで非構造化データの分析と処理を推進しています。これにより、埋もれていたデータソースを発見できるようになったため、機密データや個人データを保護するデータガバナンスに向けた最新のアプローチがこれまで以上に重要になります。このレポートによると、企業による非構造化データ処理は過去1年間で123%増加しています。IDCでは、世界のデータの最大90%は構造化されていないビデオ、画像、文書だと推定しています。クリーンなデータは、言語モデルに有利なので、こうした手つかずの90%を解放すればビジネス上多大なメリットを享受することができます。 

Belissentは次のように述べています。「データガバナンスとは、データを封じ込めることではなく、最終的にデータの価値を解き放つことに他なりません。当社では、ガバナンスを3つの柱に区分しています。すなわち、データを知ること、データを保護すること、そしてデータを使って価値を提供することです。当社のお客様は、適切なアクセスポリシーと使用ポリシーを適用できるように、データにタグを付けて分類する新機能を利用しています。データガバナンスに関するすべての機能の利用率は70から100%も増加しています。その結果、保護対象のオブジェクトへの照会数は142%増加しました。データを保護することで、安全に利用できるようになりました。ユーザーに安心感を与えることができたのです」

「これらの傾向を個別に見ると、世界中の組織がさまざまな課題にどのように対処しているかを示す1つの基礎データになります。CIO、CTO、CDO(最高デジタル責任者)がどのように組織をモダナイズし、AIの実用試験に取り組み、データ問題を解決しようとしているかという、より大きなストーリーが見えてきます。これらはすべて、先進的なAIがもたらすチャンスを活かすために必要なステップなのです」とBelissentは語っています。「理解すべき重要なことは、生成AIの時代はデータ戦略を根本的に変える必要はないということです。必要なのは、その戦略の実行を加速することです。そのためには、データのサイロ化をより速く打破し、社内のどこにあっても、あるいはより広範なデータエコシステム全体にわたって、データソースへのアクセスを開放することが求められているのです」 

「Data Trends 2024」レポートはこちらよりダウンロードいただけます。

英語版:https://www.snowflake.com/report-data-trends/ 

日本語版:https://www.snowflake.com/data-trends-report-2024/?lang=ja 

調査方法

「Snowflake Data Trends Report 2024」は、Snowflakeデータクラウドとその統合機能およびツールの利用状況を詳細に示す、完全に匿名化された集計データから作成されています。このレポートでは、世界中の9,000件を超えるSnowflakeアカウントを対象に、データとAIの導入パターンと傾向を調査しています。Snowflakeデータクラウドは、最も急成長しているテクノロジーなど、データとAIの現状に関するインサイトを提供します。なお、社内使用に帰属する使用量がある場合、それらは削除され、ここに含まれるいかなる指標にも反映されていないことに留意してください。このレポートに反映されているアカウントと使用状況は、すべての主要業界を網羅しており、長年のSnowflakeユーザーだけでなく、最近データクラウドの利用を開始したユーザーも含まれています。

 

Snowflakeについて

Snowflakeは、シンプルかつ効率的で信頼性の高いエンタープライズAIを実現します。Snowflakeのデータクラウドは、世界最大規模の数百の企業を含む世界中の数多くのお客様に利用されており、データ共有、AI/機械学習アプリケーションの構築、ビジネスの強化に貢献しています。これからは、エンタープライズAIの時代です。詳しくは、snowflake.com/ja/(ニューヨーク証券取引所:SNOW)をご覧ください。

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Snowflake合同会社
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